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こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。本日は「『混ぜ込みわかめ』が人気商品になった理由」についてお話します。丸美屋食品工業(以下、丸美屋)が販売しているふりかけの「混ぜ込みわかめ」シリーズは「のりたま」に並び同社の看板商品となっています。「のりたま」も「混ぜ込みわかめ」も、長い間多くの人に親しまれ、日本のふりかけの代表的地位を確立しています。しかし、このふたつのふりかけは商品設計も特性も大きく異なっています。例えば「のりたま」は温かいごはん用に、「混ぜ込みわかめ」おにぎり用に作られています。そのため丸美屋がそれぞれに対して行った経営戦略も違います。今日は「混ぜ込みわかめ」にフォーカスしていきます。

先述の通り「混ぜ込みわかめ」はおにぎり用のふりかけとして開発され、プロモーションでも「ごはんに混ぜるだけ」、「大きめ具材で、冷めてもおいしい!」と、手軽に作れることと時間が経って冷めても美味しさが変わらないことをアピールしました。実際、丸美屋で新商品や改良品を作り試食する時には、ごはんに混ぜ込んで3時間程度置いて冷たくなったものが食べられているそうです。

このように、おにぎり用ふりかけの最適解を探求し作られた「混ぜ込みわかめ」ですが、発売してしばらくの間は他社との競合に埋もれてしまっていたといいます。その使い勝手の良さと美味しさから一部からは支持を得ていたものの、トップの座に就けたのは販売開始からおよそ18年が経った後でした。その理由は、消費者のマインドが変わったためであると推察されています。販売当初の1980年代には消費者の間で、「おにぎりを作る時にふりかけなどの加工品だけを使うことは手抜きだ」という価値観が中心となっていました。しかし、2000年代に入った辺りから「合理化」の考えが支持されるようになりました。その結果、手早く美味しいおにぎりが作れる「混ぜ込みわかめ」がヒットした、と考えられています。

また、「混ぜ込みわかめ」シリーズの商品は全部でおよそ30種類と非常に豊富なラインナップを誇っており、これも支持が衰えない理由とされます。「混ぜ込みわかめ」の消費者には毎日お弁当を持参する学生や会社員が多くいます。そのため毎日同じ味で飽きがきてしまわぬように多様な味の商品を用意し、消費者に選ぶ楽しさを提供しています。30種類ともなると、生産や在庫の管理がかなり難しくなってしまいますが、妥協せず消費者の喜びを最優先に考えた結果、今の品数になったといいます。まさに丸美屋の精神が現れた経営・販売スタイルといえるでしょう。

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今週はバーガーキングのマーケティング戦略についてお話します。

バーガーキングの国内店舗数は2024年5月末時点で226店舗であり、2019年5月末時点では77店舗だったことを考えると、この5年間で店舗数が3倍近く増加しています。バーガーキングは2028年末までに600店舗を目指しており、今後ますますバーガーキングの勢いが増すことが期待できます。

バーガーキングはSNSを活用したマーケティング戦略で大きな成功を収めており、これらの成功が、バーガーキングの規模が破竹の勢いで拡大している一つの要因とされています。バーガーキングはマクドナルドのように数千店舗を有する規模感ではないため、メディアによる大々的なプロモーションを行わず、デジタルマーケティングへ比重を重くしています。バーガーキングのマーケティング戦略は、ずばり「話題に上がるような仕掛けを作って、消費者起点で発信してもらう」というものです。例えば、設営中の下北沢駅南口店の窓に「バーガーキング下北沢店作ってくれや」というツイートとそれに対するバーガーキングのツイートをそのまま掲載し、SNS上で大きな話題となりました。

バーガーキングは今年の2月に「バーガーキングを増やそう」キャンペーンを行いました。このキャンペーンは全国各地で出店可能な物件を見つけるためにSNS上で空き物件の情報を集めるというものです。このキャンペーンでは物件情報提供者全員にクーポンが提供され、紹介した物件が実際に成約した場合は現金10万円をプレゼントされました。このキャンペーンはSNS上で大きな話題となり、「自分が見つけた物件が採用されるかもしれない」という一体感により消費者との距離を縮めることにつながりました。さらに、開業費用を抑えられる居抜き物件を効率的に発見することができ、今後の出店計画に弾みがつきました。

バーガーキングのSNSマーケティングは競合があるからこそ輝くものも多くあります。アメリカではバーガーキングは「対マクドナルド」広告を1970年代から打ち続け、「Burger Wars」と呼ばれ親しまれています。例えば、バーガーキングのアプリをインストールしてマクドナルドの店舗から約180メートル圏内に入るとバーガーキングの主力商品であるワッパーを1セントで買うことのできるクーポンがもらえるというキャンペーンを実施したことがあります。また、イギリスのバーガーキングは「すべてのワッパーの広告で、実は背後にビッグマックをおいて撮影した」と告白し、ビッグマックが完全に背後に隠れるほどワッパーを大きいことをアピールしました。他社に対する優位性を示す広告は欧米ではよく見られるそうです。

日本のバーガーキングはここまで露骨な広告は出してはいませんが、ギリギリラインを攻めています。例えば秋葉原昭和通り店では近くのマクドナルドが閉店する際「22年間たくさんのハッピーをありがとう」という掲示を張り出しましたが、その文章を縦読みすると「私たちの勝チ」と読むことができるという攻めたPRを行いました。ほかにも、マクドナルドのテリヤキバーガーがポークであることを意識した「バーガーキングのテリヤキシリーズは、100%ビーフパティのみであることを謝罪いたします」という広告を掲示したこともあります。こうした広告はマクドナルドのハンバーガーがスタンダードになっていることを利用し、マクドナルドとバーガーキングを比較されることでバーガーキングのブランド価値を高めています。マクドナルドという誰もが知っているものと比較されることでもPR効果を得ています。

こんにちは、皆さん。Buddieateスタッフの周です。今週は、先日行われたHuaweiの発表会で披露された「Mate XT」三つ折りたたみスマホについてお話ししたいと思います。技術の進歩は本当に目覚ましく、特に折りたたみスマホの分野では、各社が競い合うように革新的な製品を発表していますが、華為の新製品には驚かされました。

今回の「Mate XT」は、世界初の三つ折りたたみスマートフォンとして大きな話題になりました。通常の折りたたみスマホが二つ折りであるのに対し、このデバイスは三つ折りにでき、展開すると10.2インチの大画面が広がる仕組みです。この画面サイズは、映画を見たり、仕事の資料を見たりするのに最適であり、ポケットに入るコンパクトさとタブレットのような大画面を両立しています。個人的にこのような柔軟な使い方ができるデバイスにはかなり期待が持てます。

一方で、価格は約2,800ドル(19,999元)からと高額で、購入を考える際には少し躊躇してしまうかもしれません。ただし、これは新しいテクノロジーの先駆けであり、折りたたみスマホの中でも非常に高い技術力が詰め込まれているため、この価格も納得できるものだと思います​。

他社と比べると、Huaweiは技術面でかなりのリードを見せていますが、価格がネックであることは間違いありません。また、Appleの最新モデルやSamsungの折りたたみスマホとも比較される中で、消費者がどの製品を選ぶかは、機能性や価格、そしてブランド力が決め手になるでしょう。

Mate XTがどこまで市場で成功するかは、今後のアップデートや価格帯の見直し次第だと思いますが、技術的には間違いなく新しいトレンドを牽引する製品です。三つ折りたたみという革新は、モバイルデバイスの進化をさらに加速させ、今後のスマートフォン市場に大きな影響を与えるでしょう。

私自身、三つ折りたたみスマホというのは聞いたことがなかったので、発表時はかなり驚きました。個人的には、大きな画面で映画を見たり、仕事をする際に非常に便利そうだなと感じています。ただ、やはり価格がかなり高額なので、気軽に買えるものではないのが現実ですね。

それでも、Huaweiが見せたこの技術力には脱帽です。今後、もっと手の届きやすい価格で、このような折りたたみスマホが普及する日が来るのかもしれません。それにしても、今の技術の進歩は本当に早く、次にどんなスマートフォンが登場するのか、ますます楽しみです。

皆さんはどう思いますか?Mate XTの三つ折りたたみ技術、気になりますか?それでは、また次回お会いしましょう!

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。本日は「ワイヤレス型VS有線型」についてお話します。

ここ数年間で、「AirPods」をはじめ数多くのワイヤレスイヤホン・ヘッドホンが登場し市場でも年々ワイヤレス型人気が高まっています。左右がコードで繋がれた形のワイヤレスイヤホンに加え左右が独立した完全ワイヤレス型のイヤホンなど複数の型のワイヤレス型が世に多く見られ、ユーザー間に深く浸透していることがわかります。
スマートフォンでもイヤホンジャックが非搭載の機種が登場するなど、他業界にもワイヤレス化促進の動きが起こっています。その一方で、有線型イヤホン・ヘッドホンが衰退している…と思いきや、イヤホン・ヘッドホン市場で有線・無線の販売数構成比はここ数年でほとんどが半々。実は有線型の売上も落ちることなく堅調です。

有線型の平均価格はワイヤレス型の3分の1程度とお手頃であることや、音質が良好であること、充電が不要であること、紛失リスクも低いことなどワイヤレス型と比べて優位である点は多くあります。そのためか、ワイヤレスが普及しつつある中でも有線タイプの需要は根強いままです。数年前のコロナ禍で対面だった会議や面談がオンラインに置き換わったことも有線型の販売数量増加に繋がりました。また、eスポーツの流行や巣ごもり時間でのゲームプレー人口の増加も有線型人気に影響を与えたと考えられます。ワイヤレスイヤホンをゲームに使用した場合ラグが生じることが多く、プレイに支障が来たされてしまいます。そのためゲームプレイヤーには有線ヘッドセットが好まれるのです。

また、近年では平成ファッションブームで若い世代の人々がファッションとして平成中期頃の製品を使うことが増えました。その流れに乗って、敢えて有線イヤホン・ヘッドホンでウォークマンに取り込んだ音楽を聴く若年層も現れています。こうした理由で、機能面だけでなく、ファッション性といった面で有線型がリードしているということは恐らくメーカーも想定外だったのではないでしょうか。
このように文化的潮流によって、製作側が予期しなかった理由で技術製品ヒットするという現象は他業界でも時々見受けられますが、面白さとロマンを感じますね。

本日はワイヤレスイヤホン・ヘッドホンが急速に普及し始めたことと、その中でも有線型の売り上げが衰えない理由についてお話ししました。調べてみると有線型とワイヤレス型の特性の違いがかなり大きいことに気付きました。どちらが優れている、という訳ではなく状況によって各タイプのメリットデメリットの発現が著しいという捉え方もできます。私は有線型のイヤホンしか持っていませんがこの記事を書いていてそろそろワイヤレス型を購入しても良いのかも…?と思い始めました。

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今週は特定層向けのキャンペーンについてお話します。

この数日の間、焼肉チェーン「牛角」が実施している食べ放題メニューの料金を女性限定で半額にするキャンペーンに対してネット上では様々な意見が飛び交っており、物議をかもしています。時代の流れなのかここ数年、このような特定層に向けたキャンペーンを実施することが難しくなってきているように感じます。

昨年の春、スープ専門店である「Soup Stock Tokyo」が全店舗で離乳食の無償提供を発表した際も、ネット上では「店内が子供連れの騒がしい客で埋め尽くされてしまう」と懸念する声が上がり炎上しました。この騒動はメディアでも報道されたため、記憶に残っている人も多いのではないでしょうか?この騒動は「Soup Stock Tokyo」が出した声明が評価され収束していきました。

「牛角」の騒動では男性が今まで以上の料金を取られるわけでもないし、「Soup Stock Tokyo」の騒動でも離乳食を無償で提供するためにメニューが値上がりするわけではありません。つまり、これらのキャンペーンで今までよりも損をする人は誰もいないわけです。詰まるところ、自分が損をするわけではなくても自分以外の人が得をすることに対して不満が生じているのです。

数年前まではレディースデーを設けている映画館が多くありましたが、今は代わりに
「毎月の1日は割引」「毎日20時以降は割引」といった形で誰でもサービスを享受することができるように変化しています。このようにすれば、少なくとも「牛角」のような騒動に発展することはありません。

今の時代、特定の顧客層の割合を高めたい場合、特定の顧客へサービスを提供するというよりも特定の商品を割引するほうが炎上のリスクを最小限に抑えることができます。例えば、女性の呼び込みたい場合は女性が好みそうなメニューを値下げすることで、女性の呼び込みに貢献するのではないかと考えます。この施策の良いところは、誰でもそのメニューを注文することができるためこれまでに上げたような騒動が起こらないところです。

こんにちは、皆さん。Buddieateスタッフの周です。先週は、2024年世界ロボット大会の話題をお届けしましたが、今週はその続きとして、ロボット技術が実際にどのように応用され始めているかについて少し掘り下げてみたいと思います。

先週の大会では多くのヒューマノイドロボットが紹介され、さまざまな業界での活用が期待されています。特に注目されているのは、物流、医療、サービス業の分野です。例えば、ロボットが物流センターでのピッキング作業を行ったり、医療現場で患者のケアを補助する役割を果たすといった具体的な事例が増えつつあります。

物流業界では、すでに一部の企業がロボットを活用して倉庫の自動化を進めています。特に、中国のEC業界では、商品の仕分けや配送準備をロボットが効率的に行うことで、人的コストを削減しつつ、高速なサービスを実現しています。このような技術の発展は、今後ますます物流の効率化を進め、消費者にとっても恩恵が大きいでしょう。

医療の分野でも、ロボット技術は急速に進化しています。大会でも紹介された医療用ロボットは、特に高齢化が進む社会での介護やリハビリ支援に大きく貢献すると期待されています。具体的には、手術を補助するロボットや、患者のリハビリをサポートする装置などが開発されており、これらの技術がさらに普及すれば、医療従事者の負担軽減につながる可能性があります。

もちろん、こうした技術の発展にはまだ多くの課題があります。特に、コストの問題や技術的な信頼性、そして社会の受け入れ態勢が整っていない部分が指摘されています。しかし、それらの課題を乗り越えれば、私たちの日常生活にロボットが溶け込む未来はそう遠くないかもしれません。

先週お話ししたロボット大会で紹介された技術が、今週も多くの話題を呼んでおり、私自身もその可能性に期待を寄せています。ロボット技術がどのように私たちの生活に影響を与えていくのか、引き続き注目していきたいと思います。それでは、また次回お会いしましょう!

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。本日は「VOD普及を受けての各レンタルビデオ企業の変化」についてお話します。

いつでも好きな映像作品を観られるNetflix、HuluなどのVOD(ビデオオンデマンド)サービスが、利用者数を伸ばしています。従来のレンタルビデオと比較して高い利便性を持つそれらはこれからも人気を拡大し、消費者の生活に定着していくと予想されています。一方で、VODサービスという脅威となる存在の登場により、レンタルビデオ業界は売上を落とし始めました。レンタルビデオ業界代表とされる株式会社ゲオやカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(「TSUTAYA」のフランチャイズ本部)は新業態への移行を進め、従来と異なる方法で活路を開いています。

ゲオは、レンタルビデオ店の「GEO」を少し減らす代わりにリユース事業である「セカンドストリート」の店舗数増加に注力し始めました。また、レンタルビデオのイメージが強いGEOですが、実はリユースCD・DVD、ゲームソフトや新品の売上もかなり高いとのことで、レンタル事業が中心になっているという訳ではないようです。コロナ以降は特に新品・中古品の売上高が拡大したとのことです。
ゲオはリユース市場拡大に合わせ、今後もセカンドストリートの店舗数を増やしていく予定です。このように、ゲオはもともとレンタルだけでなくリユース事業も展開していたためにリスク分散ができ、VODの登場でレンタル市場が縮小してしまっても存続することができたのです。近年、消費者間でリユース品購入の習慣がかなり普及しているため、セカンドストリートでのリユース事業は今後も人気を保つと予想されています。

もうひとつ、レンタルビデオ店舗の代表とされるTSUTAYAを展開しているカルチュア・コンビニエンス・クラブは、レンタルビデオ店のTSUTAYAを「蔦屋書店」に替えて再起を図っています。レンタル事業の不振に伴ってTSUTAYAが生まれ変わった蔦屋書店は従来のイメージとは大きく異なる、お洒落な書店となりました。店舗内にStarbucksやTully’sといったカフェも設けられており、そこでドリンクを注文すれば未購入の本も読書用スペースで読めるというサービスを提供しています。
しかしながら、ゲオとは異なりカルチュア・コンビニエンス・クラブのブックカフェ事業は限界があるとされています。例えば、都市圏にあるお洒落な街の店舗ではある程度採算が取れることが考えられます。しかしながら全国のTSUTAYAを蔦屋書店に変えた場合は、恐らく一部は撤退することになってしまうでしょう。ブックカフェは通常の書店やカフェも競合にあたってしまううえ、VOD登場前のレンタルビデオ事業と比較して、どうしても利用者数と顧客の利用頻度が落ちてしまうことが考えられます。

レンタル市場の縮小に合わせ、ゲオはリユース事業で、カルチュア・コンビニエンス・クラブではブックカフェ事業で再起を図ろうとしていることがわかりました。以前から持っていたリユース事業を拡大させ収益の安定化を図るゲオと、従来の店舗を刷新しこれまでと大きく異なるビジネスモデルに走ったカルチュア・コンビニエンス・クラブ、という見方をするとこのふたつは対極的であると言えます。今後、両者が行う事業展開と、経営状況の動向に注目です。

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今週はPS3は失敗だったのか?についてお話します。

PS3は2006年11月11日に発売された家庭用ゲーム機で、史上最も売れたゲーム機であるPS2の次世代機ということもあり発売前から非常に注目されていました。しかし、PS2は販売開始から3日で98万台売り上げたのに対して、PS3は国内初回出荷台数が10万台であり、PS2の1/10しか売れませんでした。このことから、PS3は失敗したといわれています。

これほどまでに初期の販売台数に差が生じてしまった原因は部品の不足でした。PS3はDVDよりもより大量の情報を扱えるBlu-ray Discを採用していたのですが、Blu-ray Discの読み出し装置に使われるレーザーダイオードの生産に遅れが生じたため、最初から供給不足に陥ってしまいました。発売日から1カ月余りの期間供給不足が続き、高額な転売も問題となりました。ゲーム機は初期の普及が遅れると、ソフトメーカーが参入を見送ってしまうためどんどん不利になってしまうのです。

ほかにも失敗といわれる要因はあります。1つ目は価格です。PS3はHDDの容量が60GBと20GBの2つのモデルが存在し、60GBモデルは約60000円となかなか強気な価格設定でした。PS3に搭載されているCPUである”CELL”の開発・生産コストが非常に高く、またPS2との互換性を持たせるためにさらに別のチップを搭載させていたため、これほどまでに高価格になってしまったのです。一方同時期に発売されたゲーム機であるWiiは25000円というPS3の半分の値段であり、価格競争でも後れを取ることになってしまいました。

2つ目は、ソフト不足です。PS2は2000年3月4日の発売日からその年の終わりまでに122本のソフトが発売されましたが、PS3は発売日から翌年末までに発売されたソフトはたったの65本でPS2の半分程度でした。なぜこのような状態になってしまったのか?PS3に搭載されているCPUである”CELL”は非常に高度な演算能力を持っているのですが、その性能を発揮するためにはプログラム上での高い技術力が必要とされ、ゲームソフトの開発が非常に難しいという状態でした。これがソフトメーカー参入のハードルを高め、ソフト不足に陥る原因となってしまいました。

以上のことからPS3は失敗だといわれています。しかしその後PS3はPS2との互換性を切り捨てた安価なモデルを販売し、市場での競争力を高めていきました。さらに2009年ごろになるとさすがに”CELL”の扱いにも慣れてきたのか大作や人気シリーズの新作が大量にPS3で発売され盛り上がっていきました。また、2011年になると政府により地デジ対応テレビの普及を後押しする政策が行われたこともあり、HD画質に対応したテレビが急速に普及しました。Wiiはアナログテレビの標準画質であるSD画質までの対応にとどめていたため少しづつWiiは勢いを落としていき、逆にBlu-ray Discによる映像美を売りにしていたPS3にとってはようやく本領を発揮できる環境となりました。

このようにPS3はスタートダッシュこそ不調でしたが、その後は少しづつ普及していき発売から6年ほど経ってようやくゲーム市場の主役に君臨し、後継機であるPS4が発売された後も生産され続け、最終的に2017年5月に製造が終了しました。発売されてから10年以上も生産され続けたことを考えると失敗しているところは多いですが決して失敗作ではないと思っています。

こんにちは、皆さん。Buddieateスタッフの周です。先週、北京で開催された「2024年世界ロボット大会」に関する話題がネットやメディアで大きな注目を集めていたので、今日はそのことについて少しお話ししたいと思います。

この大会は、毎年多くのロボティクス専門家や企業が集まる大規模なイベントで、今年も北京で行われました。大会では、最新のロボット技術が展示され、特にヒューマノイドロボットが注目の的でした。参加企業は約170社にも上り、600以上の製品が展示されました。中でも、商業用途に特化したロボットや、サービス業務を支援するロボットが多く紹介されており、未来の生活を感じさせる内容でした。
例えば、スーパーマーケットや薬局で働くことができるロボットなど、実用化が近いものもあれば、まだ研究段階にある先進的な技術も多く見られました。特に中国は、こういった技術分野でのリーダーシップを強調し、世界的な競争力を高めようとしていることが感じられました。

個人的には、こういった技術の進歩を見るたびにワクワクしますが、同時に少し不安も感じます。というのも、技術が進む一方で、まだまだ実用化には時間がかかる部分も多く、特に商業化や信頼性の面で課題が残っているからです。
例えば、ヒューマノイドロボットが本当に私たちの日常に溶け込むには、技術的な信頼性やコストの面での改善が必要でしょう。

ただ、こうした国際的な大会が開催されることで、各国の技術交流が進み、新しいアイデアやソリューションが生まれてくるのは確かです。ロボット技術がこれからどのように私たちの生活に影響を与えるのか、非常に興味深く、今後の進展を見守りたいと思います。
次回は、こういった技術が実際にどのように使われているのか、もう少し具体的にお話しできればと思っています。それでは、また次回お会いしましょう!