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2025/01/30(THU)

スタッフブログ

『偶然』から生まれたタニタ食堂

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今週は偶然から生まれた「タニタ食堂」についてお話します。

皆さんは「タニタ食堂」という飲食店をご存じですか?タニタ食堂は全国に3店舗(東京、奈良、福岡)展開しているほか、スーパーやコンビニなどではタニタ食堂が監修した食品も販売されています。「タニタ食堂」を展開している株式会社タニタは、元々体重計や活動量計、体組成計などの健康機器を製造・販売するメーカーでした。ではなぜ、製造業から遠く離れた飲食業に進出したのでしょうか?

「タニタ食堂」のルーツは、タニタの一風変わった社員食堂にあります。タニタの社員食堂の献立には4つのルールがありました。

1.「メニューは日替わりのみで、主菜、副菜2品、汁物、ご飯で構成する定食スタイル。」
2.「1食あたり500kcal前後」
3.「野菜は1食あたり150〜200g使用」
4.「塩分は1食あたり3.0g以下」

そんな社員食堂がNHKの「サラリーマンNEO」という番組内の「世界の社食から」というコーナーで取り上げられたことが、「タニタ食堂」事業のきっかけとなりました。その番組を見ていた出版社からレシピ本出版のオファーを受け、タニタは「体脂肪計タニタの社員食堂」というレシピ本を出版しました。タニタとしては、社員食堂のレシピ本がさほど売れるとは想像していなかったようですが、結果的にそのレシピ本はシリーズ4冊が出版され、累計542万部を売り上げるベストセラーとなりました。

レシピ本の売り上げが100万部を超える頃から、「タニタの社員食堂のメニューを食べてみたい!」「どこであのメニューを食べられるか?」といった問い合わせが相次ぐようになり、そこで飲食業への進出を決意したそうです。

また、タニタは「タニタ食堂」の成功から、さらに一歩踏み込んだ「タニタカフェ」という事業も始めました。「タニタカフェ」では、野菜をたっぷり使うことでタニタらしいヘルシーさを出しながらも、カロリーや塩分などはタニタ食堂の基準にとらわれないメニューを展開するなど、食事の楽しさや心地よさを重視し、健康への関心の高さによらずにさまざまな人に利用してもらえる店舗を目指しています。
なぜ、タニタのこだわっている献立の4つのルールにとらわれないメニューを展開するようになったのか?それはタニタの社長である谷田千里氏の体験から来ています。タニタ食堂がローソンのお弁当を監修した時、発売日当日に監修したお弁当を購入するお客さんをチェックしていた同氏は、工事関係の仕事をしているであろうお客さんがタニタのお弁当とカップ麺を同時に購入する場面を目撃したそうです。そこで同氏は、サービス業に進出した以上、さまざまな客層に対応したメニュー提供をすべきだということに気が付き、「タニタカフェ」ではカロリーや塩分などはタニタ食堂の基準にとらわれないメニューを展開しています。

タニタは偶然から飲食業という未知の業界に進出し、「健康を『はかる』」会社から「健康を『つくる』」会社へと変化し、健康総合企業として大きな躍進を遂げました。
新規事業への進出は、企業を大きく成長させるための重要なステップです。タニタのように、偶然や意外なヒントから新たなビジネスチャンスが生まれることもあります。もちろん、新規事業にはリスクが伴いますが、その先には大きな可能性があります。

例えば、現在の事業に関連する新たな分野へ挑戦することで、既存の技術やノウハウを活用できます。また、新規事業は市場の変化に対応しやすい柔軟な経営体制を構築する機会にもなります。さらに、新たな分野で成功を収めることで、企業ブランドの向上や従業員のモチベーションアップにもつながります。
タニタの成功は、自社の強みを活かしつつ、時代のニーズを的確に捉えた結果です。中小企業にとっても、既存の事業にこだわらず柔軟な発想で新規事業を模索することが成長の鍵となるでしょう。

皆さまの会社でも「新しい一歩」を踏み出してみませんか?どんな小さなアイデアでも、それが将来の大きな成功へとつながる可能性を秘めています。まずは、社員のアイデアを募る社内ワークショップの実施や、市場調査から始めてみるのはいかがでしょうか。

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