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2025/05/06(TUE)

スタッフブログ

シャボン玉石けんの香害への取り組み

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。本日は「シャボン玉石けんの香害への取り組み」についてお話します。シャボン玉石けん株式会社は、人工香料による健康被害、いわゆる「香害」への対策を通じて、企業理念に基づいた独自の市場を切り拓いています。香害とは、柔軟剤や洗剤、香水などに含まれる合成香料の香りが、周囲の人にとって不快感をもたらしたり、頭痛・吐き気・呼吸困難などの体調不良を引き起こしたりする現象のことを指します。特に、化学物質過敏症を抱える方にとっては深刻な健康リスクとなっており、社会的な理解と配慮が求められています。

同社は、創業以来「無添加・無香料」にこだわり続けてきた歴史を持ちます。そのため、香害という新たな社会課題に対して自社製品を作り替えるまでもなく、すでに確立された製品や製造技術、ブランディングをそのまま活用することができました。
多くの場合、新規事業には新たな設備投資や研究開発が付き物ですが、この例は従来の事業の延長線上にあったためそれらを実施する必要が少なかったのです。その結果、広報や啓発活動に力を入れることが可能となり、社会課題に対して誠実に向き合う企業としての姿勢が際立ちました。
2024年には「香害の認知率が79%、香料により体調不良を経験した人が43%」という調査結果を公表し、香害の実態を可視化しました。単なる製品展開にとどまらず、社会的な気づきを促す活動として、化学物質過敏症の当事者をサポートするマークの制作・配布も実施しています。これにより、従来のナチュラル志向層に加え、香料に悩む新たな顧客層からの支持も獲得しつつあります。

また、無添加石けんを使用したコインランドリー事業も注目されています。香料の残留を避けたいというニーズに応えたこの新事業は、乳幼児や敏感肌を持つ家族を対象にした市場だけでなく、医療・介護施設、公共施設といった法人向け市場への展開も期待されています。実際、無添加石けんのコインランドリーを「利用したい」と考える人は38%にのぼり、新しいライフスタイル提案としての可能性を秘めています。

このような取り組みを通じて、シャボン玉石けんは単に「香らない石けん」を販売しているのではなく、「香りのない快適さ」という新しい価値観を社会に提示しています。多数の企業が香りを「付加価値」として競い合う中で、あえて香らないことを選ぶ戦略は、差別化とブランド強化の両面で機能しています。
さらに、香害対策を通じて社会的責任を果たす姿勢は、ESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGsといった現代的な企業評価軸とも親和性が高く、企業価値の向上にもつながっています。

香害という繊細な問題に対して、製品・啓発・サービスの三方向からアプローチすることで、シャボン玉石けんは企業の原点と伝統を守りながらも新たな成長軸を確実に手に入れようとしています。

ぜひ一緒にCreateしましょう!

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