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2025/05/14(WED)

スタッフブログ

ファストフードやファミレスの高価格帯商品の売れ行きが好調な理由

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今週は、ファストフードやファミレスにおける高価格帯商品の好調な売れ行きについてお話します。
最近、外食チェーンでも従来の定番価格帯を超えたプレミアム商品が予想を上回る人気を獲得する事例をよく耳にします。モスバーガーの「新とびきりチーズ」シリーズは発売から1年で累計1700万食を突破し、旧シリーズから販売数を約2倍に伸ばす快挙を成し遂げています。一方、デニーズが提供した1400円の「味噌らぁ麺~五重の味噌~」も、“1000円の壁”を軽々と超え、期間限定ながら好調な売れ行きを見せました。これらの動向は、消費者が“価格”よりも“価値”や“体験”を重視するマインドシフトを背景にしていると考えられます。

モスバーガーが2024年3月に発売した「新とびきりチーズ~北海道産ゴーダチーズ使用~」をはじめとする「新とびきりチーズ」シリーズは、国産牛100%の肉厚パティに北海道産ゴーダチーズを合わせたプレミアムバーガーです。税込690円という価格設定は、従来のモスバーガー主力商品に比べて高めですが、その分バンズからはみ出すほどのボリューム感と、チーズの濃厚な風味がしっかりとした満足感を提供します。モスフードサービスはこのシリーズを中間の“プレミアム価格帯”と位置づけ、定番のモスバーガーや超プレミアムの商品群(「一頭買い 黒毛和牛バーガー」)と価格グラデーションを描く戦略を採用しています。

ファミリーレストランながら、専門店顔負けの一杯を追求したのがデニーズの「味噌らぁ麺~五重の味噌~」です。人気ラーメン店「飯田商店」の飯田店主監修のもと、厳選された複数種の味噌をブレンドし、濃厚かつ香り高いスープに仕上げています。太めの縮れ麺に、シャキシャキに炒めた野菜と自家製肉味噌をトッピングすることで税込1400円という価格帯ながらも「名店の味」を家庭的な空間で楽しめる特別感が支持されました。

ファストフードやファミレスで提供されたこれらの高価格帯商品がこれほど支持されたのでしょうか?
まず一つ目の要因は、「プチ贅沢ニーズ」の顕在化です。コロナ禍以降、外食の機会が限られる中で「自分へのご褒美」として少し贅沢な一品を求める消費行動が定着しつつあります。モスバーガーのマーケティング本部長・千原一晃氏によれば、「頑張った自分へのご褒美として手に取りやすいボリュームと品質を両立させた」ことがヒットの要因だと分析しています。デニーズでも、麺カテゴリの中で新たな体験価値を提供するためにあえて価格帯を引き上げ、「名店の監修+レストランの安心感」という組み合わせで付加価値を生み出しました。
二つ目は、「相対的な物価上昇」の影響です。原材料高騰により外食チェーン全体の価格帯がシフトする中、690円や1400円という価格差が以前ほど高く感じられなくなっています。また、デニーズの開発担当者は「既存麺メニューの価格帯を超えることで特別感を演出し、質を担保した価格設定が受け入れられた」と語っています。
三つ目は、「コラボレーションや専門性の訴求」です。デニーズの味噌らぁ麺は、飯田商店の監修を前面に打ち出し、専門店ならではの味を家庭的なファミレスで楽しめる点を消費者に強くアピールしました。モスバーガーも国産食材や和のテイストを訴求し、他社との差別化を図っています。

モスバーガーの「新とびきりチーズ」シリーズとデニーズの1400円「味噌らぁ麺」は、高価格帯商品が単なる実験ではなく、消費者のマインドシフトに応える本格的な戦略として成功した事例です。今後も外食業界では、価格以上の価値を提供するプレミアム商品が次々に登場し、市場の多様化を促進していくことでしょう。皆さんもぜひ、一度“プチ贅沢”な一品を味わってみてくださいね。

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