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2025/07/01(TUE)

スタッフブログ

製品・ブランド事例研究

『味の素®』の世界進出の過程【「UMAMI」が共通語になるまで】

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。本日は「『味の素®』の世界進出の過程」についてお話します。「味の素®」は、初のうま味調味料として日本で誕生してから世界各地に広まりました。しかしその過程には、国や地域による受け入れ方の違いや、文化的な壁がいくつも存在しました。

まず、欧米では、味の素®に含まれるグルタミン酸ナトリウムに対して、長らく健康への懸念が根強くありました。そのきっかけになったのが1968年に発表された「中華料理症候群」の論文でした。それは、グルタミン酸ナトリウムの摂取により頭痛や胸の痛み、息切れなどが起こるという内容で、これによって「グルタミン酸ナトリウムを使用している味の素®は体に悪いのではないか」という考えが広まってしまいました。
そのような中で、味の素社は2000年代以降、「グルタミン酸ナトリウムは発酵によってつくられる自然由来のアミノ酸であり、安全性も国際的な公的機関で繰り返し確認されている」という情報を、医師や研究者と協力しながら発信し続けました。この啓発活動によって、徐々に認識が変わり、現在では「UMAMI(うま味)」という言葉がグローバルな料理用語として広まりつつあります。欧米のスーパーマーケットでも「UMAMI SEASONING」として販売され、スープや肉料理の味を引き立てる調味料として使われるようになっています。

欧米の普及には困難が伴った一方で、東南アジアや南米では、味の素®はより早く、より自然に受け入れられました。特にタイやフィリピン、ベトナム、インドネシアなどでは、料理における「うま味」の重要性がもともと文化の中に根づいていたため、受容されやすかったのだと考えられています。味の素®はその味付けを手軽に実現できる調味料として重宝されています。

このように、味の素®は各国で異なる受け入れられ方をしてきましたが、やがてどの国でも人々の暮らしに根づいてきました。欧米では一度失われた信頼を科学的な情報発信によって回復させ、東南アジアや南米では、より生活に密着した形で定着し、毎日の食卓を支える調味料となっています。世界中の家庭を目指したその歩みには、文化、経済、価値観といったさまざまな要素が反映されており、「味の素®」というひとつの調味料が、いかにして世の人々の食生活に寄り添ってきたかが見えてきます。

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