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2024/28/06(FRI)

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【ドミナント戦略】さわやか520分待ち人気の秘訣【ハンバーグ】

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皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今回は「ドミナント戦略」と呼ばれる経営戦略についてお話します。

ドミナント戦略とはフランチャイズやチェーンストアにおける経営戦略の1つで、人口や年齢層、主な家族構成、昼夜間人口、競業他社の有無、交通アクセスといった立地特性を調査し、有望であると判断した地域に集中的に出店することで、地域の市場占有率を高めることが狙いです。

ドミナント戦略でのメリットの1つは、その地域での認知度が上昇することです。特定地域に複数出店し広告等での情報発信を行うことで、その地域での消費者の認知度が大幅に上昇します。
コストの削減ができるというメリットもあります。ドミナント戦略では店舗ごとの距離が近いことから、仕入れや搬送の効率化や、店舗での在庫の融通が可能であるため物流コストの削減が期待できます。さらに、特定の地域に集中して宣伝を行えばよいので、地域の特性に合わせた効果的な宣伝を行うことが可能であり、広告宣伝費の削減にもつながります。

競合他社を寄せ付けないという効果も期待できます。店舗集中しており、その地域の人口当たりの店舗数の上限に近い状態ならば、参入しても集客することは難しいです。さらに、すでに地域の人に定着した店舗がある場合も顧客を奪うことは難しいため、参入のハードルが高くなります。このため、地域の認知度を向上させやすいドミナント戦略には、競合他社が参入しづらくさせる効果も期待できます。

ドミナント戦略の成功例として静岡県内にチェーン展開するハンバーグレストラン「炭焼きレストランさわやか」(以下さわやか)を紹介します。さわやかは静岡県内に34店舗出店しており、浜松市だけで12店舗も出店しています。県外の人々からも非常に人気を博しており、御殿場インター店ではゴールデンウィークに驚異の520分待ちを記録したことがあります。

さわやかはなぜ静岡県にしか出店していないのか?その理由は品質維持のためだそうです。静岡県西部の袋井市にある本社工場から店舗に仕入れた肉はその日のうちに使い切ることが原則となっているため、工場から直送できる距離に限界が生じてしまうそうです。
ドミナント戦略の視点からさわやかの人気を考えてみると、県内32店舗という圧倒的な占有率によって、静岡県民の中にハンバーグ=さわやかという認識を定着させることに成功しています。そのため競合他社の参入が難しくなり、結果としてよりさわやかの認知度が向上するというサイクルが完成していると考えられます。

さらに、静岡県にしかないという希少性によって県外からの観光客の人気を得ています。さわやかのハンバーグはネット通販などで取り扱っておらず、真にさわやかでしか食べることができません。その希少性が待ち時間520分を記録するほどの人気を生み出しているのです。

ドミナント戦略は特定地域に集中して出店することで、その地域での認知度向上を図れるほか、「その地域にしか出店していない」という希少性をも得ることができます。

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