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2024/28/06(FRI)

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【ドン・キホーテの経営戦略】「圧縮陳列」と「情熱価格」

【ドン・キホーテの経営戦略】「圧縮陳列」と「情熱価格」の画像

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今週はドン・キホーテの経営戦略についてお話します。
「驚安の殿堂」というキャッチフレーズを掲げるドン・キホーテ(以下ドンキ)は日本最大級のディスカウントストアで、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)によって展開されており、全国に480店舗ほど展開しています。

ドンキの店舗では圧縮陳列という独自の陳列方法を採用しているのが大きな特徴です。圧縮陳列とは売り場を商品で満たすことで、迷路のようにする陳列方法です。これにより顧客は意外なものが予想しないところにあるという発見の楽しみや、商品の山の中から掘り出し物を探し当てる宝探しの面白さなど「モノを買う」という行為を「ワクワク・ドキドキする顧客体験」というコト消費に変化させ、他の販売店と差別化を図っています。

現在、ドンキではプライベートブランドである「情熱価格」が好調な業績を支える屋台骨となりつつあります。「情熱価格」は2021年に全面的にリニューアルし、コスパの良さを売りにするだけでなく、ワクワクしたりドキドキしたり、驚きを感じるブランドというコンセプトがより強まりました。
「情熱価格」のラインナップは食品・雑貨から、自転車・パソコン・インテリア用品など非常に多岐にわたり、食品だけで年間300品ほど店頭に投下されるそうです。

リニューアル後の「情熱価格」はどの商品パッケージにも、商品の特徴を伝える長文コピーが書かれています。例えば強炭酸水という商品では「1秒でも長く刺激を楽しんでもらいたくて、ボトルの限界ギリッギリまでガス封入」というコピーが書かれています。ここで面白いのが普通なら商品名を大きく配置しますが、「情熱価格」の商品パッケージでは商品名がコピーのわき役となっているところです。この長文コピーでは「専門用語・スペックをなるべく使わない」、「抽象的な表現を避け、数字を使う」、「「ヤバ旨」、「理性を食欲にかえてしまう」といった情緒的、感情的な表現を使う」といった工夫がなされています。長文コピーは顧客の足をところどころで止め、店内の滞在時間を引き延ばし、購入金額の増加を促す効果も生み出しています。

ドンキのアプリでは「情熱価格」に対する遠慮のない意見を自由に書き込むことができます。ドンキでは顧客が気軽に商品への率直な感想を言うことができる場を設けることで、商品に対する要望・ダメ出しをすぐに商品開発に活かすことを可能にしています。
ドンキではこのような常識破りな戦略をとることで、魅力的な商品を開発し、「モノ消費」「コト消費」の両方で顧客を魅了しているのです。

ぜひ一緒にCreateしましょう!

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