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2025/06/24(TUE)

スタッフブログ

製品・ブランド事例研究

ダンキンドーナツとミスタードーナツの関係性 NEW!

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今回は「ダンキンドーナツとミスタードーナツの関係性」についてお話します。

ミスタードーナツ55周年記念として6月4日に発売された「もちもちのその先へ」というコンセプトの新商品「もっちゅりん」は売り切れが続出するほど、人気を博しているようですね。このように、日本で愛され続けるミスタードーナツと「世界最大のドーナツショップチェーン」として知られているダンキンドーナツの間に深いつながりがあることはご存じですか?

実はダンキンドーナツとミスタードーナツは創業者同士が親族(義理の兄弟)関係にあるのです。ダンキンドーナツを創業したビル・ローゼンバーグ氏と、その義弟(妹の夫)であるハリー・ウィノカー氏は1950年代当時、共同で事業を進めていましたが、店舗の拡大方針を巡って考え方の違いが生じます。ローゼンバーグ氏が「全米に70店舗展開したい」と強気の拡大戦略を掲げたのに対し、ウィノカー氏は「今の6~7店舗で十分だ」と慎重な姿勢でした。この経営方針の食い違いから対立が深まり、遂に1956年にウィノカー氏は独立して自ら競合チェーン「ミスタードーナツ」を創業する道を選んだのです。ここから2つのドーナツチェーンの歴史が別々に動き始めました。

全米各地に展開するダンキンドーナツは、コーヒーを中心に朝食メニューも充実させた戦略で成長しました。アメリカではダンキンドーナツが圧倒的な存在感を示しています。1950年にマサチューセッツ州で創業したダンキンドーナツは、積極的なフランチャイズ展開によって店舗網を拡大し、1990年には競合だったミスタードーナツの米国事業を買収して自社ブランドに統合しました。これにより北米市場でのシェアを一気に拡大させています。その結果、現在では世界39か国に約14,000店を構える世界有数のコーヒー&ドーナツチェーンに成長しました。

ダンキンドーナツはドーナツだけでなくコーヒーやベーグル、サンドイッチなど多彩なメニューを提供し、忙しい朝の「手軽なカフェ」として定着しています。「America Runs on Dunkin’(アメリカはダンキンで走る)」というスローガンが2006年に生まれたほど、ダンキンドーナツはアメリカ人の生活に欠かせない存在となっているのです。近年では健康志向の高まりに対応してブランド名から“Donuts”を外し、コーヒーを中心としたブランドへと舵を切るなど、時代のニーズに合わせた柔軟な展開を行っています。

一方、日本ではミスタードーナツが独自の進化を遂げ、国民的ドーナツチェーンとして長年愛されてきました。ミスタードーナツは1971年に大阪府で日本1号店を開店しましたが、その際に本場アメリカの味付けを大幅に見直し、日本人の嗜好に合わせたメニュー改良が行われました。たとえばドーナツ生地の甘さや食感を調整し、和風のテイストを取り入れることで「ドーナツ=子供のおやつ」というイメージを払拭し、大人にも受け入れられる上品なおやつへと昇華させました。このような徹底したローカライズ戦略により、ミスタードーナツは日本市場で瞬く間に人気を博し、全国に店舗網を広げていきます。日本上陸から数十年にわたり国内ドーナツ業界トップの座を守り続けており、ピーク時には1,300店以上を展開するまでになりました。

余談ですが、現在ミスタードーナツの本場アメリカでの店舗はわずか1店のみとなっているのをご存知でしょうか。1990年にダンキンドーナツが米国のミスタードーナツ全店(当時約500店)を買収・吸収した後、ブランド統合によってその大半が姿を消してしまいました。しかしイリノイ州ゴッドフリーの1店舗だけはミスタードーナツとして営業を続けており、「アメリカ最後のミスタードーナツ」としてファンに親しまれており、日本人も一定の頻度で来店するそうです。日本では身近なミスタードーナツが、アメリカでは今やとてもレアな存在なのはとても面白いですよね。

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