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2024/28/06(FRI)

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ブランディング戦略から見た「ヤマザキ春のパンまつり」

ブランディング戦略から見た「ヤマザキ春のパンまつり」の画像

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。本日は「ヤマザキ春のパンまつり」についてお話します。「ヤマザキ春のパンまつり」は毎年2月から4月にかけて山崎製パン株式会社が実施するキャンペーンです。対象となる商品についたシールを既定の枚数分集めると必ずお皿がもらえるようになっています。

このキャンペーンは2024年で44回目を迎え、お皿の交換枚数は2022年までの累計で5億5000万枚を突破しています。春のパンまつりは、山崎製パンの商品を日頃から購入していた顧客への感謝を示すために始まったそうです。そのため、主な想定参加者は、食品スーパーなどで家族や自分のためにパンを購入する客層です。
また、春に実施する理由は、「日本人のパン消費量が最も多い季節だから」とされています。山崎製パンは他にもキャンペーンを実施していますが、春のパンまつりが圧倒的な人気と知名度を誇っています。このキャンペーンでもらえるお皿には、フランスを拠点にガラス製品を製造するアルク・インターナショナル社のものが採用されています。
パンの持つ「朝食」のイメージから、かつてフランスの朝食においてよく使われていた白いお皿がプレゼントに選ばれました。強化ガラス製のため、頑丈で使い勝手がいいことも特徴です。また、「ほかの食器を邪魔せず、テーブルに溶け込んでくれる色」であることも白いお皿が選ばれている理由です。

このキャンペーンの魅力は、お皿のデザインが毎年変わること。そのため、お皿が好みのデザインである年だけチャレンジするという楽しみ方ができます。また、何十種類もの案の中から、過去のお皿との相性や流行を考慮したものが選ばれているため、毎年キャンペーンに参加してお皿をコレクションすることもできるのです。40年以上も続けているキャンペーンで、プレゼントの重複や人気低下を起こさないことから開発部の工夫とこだわりが伺えますね。

山崎製パンはこのキャンペーンを続けたことで多くのファンを獲得できました。お皿という毎日使うものをプレゼントすること、シーズンもののキャンペーンであると強調することなどでブランドの刷り込みがされ、非常に高い認知度を得られたのです。毎年大量の白いお皿を無料で配るのは当然ながら膨大なコストを要します。それでも春のパンまつりがこれほど長期に渡って続いていることは、コスト以上にその効果が大きいことを物語っています。

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