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2024/28/06(FRI)

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人々の消費行動の移り変わり

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皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。
先週は私が感じた、キャッシュを先に受け取ることの重要さについてお話ししました。
今週は人々の消費行動の移り変わりについてお話ししようと思います。

戦後から高度経済成長期にかけて現れた消費行動は「モノ消費」と呼ばれています。
モノ消費とは製品やサービスのもつ機能的価値を消費する消費行動です。
モノ消費は、高度経済成長期に必要最低限のモノを手に入れることから始まりました。
その後、バブル経済期に至るまで便利で快適なより良い暮らしを、モノを満たすことによって実現しようとしました。
モノ消費の事例として、高度成長期に三種の神器と呼ばれて購入する家庭が増加した電気洗濯機、電気冷蔵庫、白黒テレビがあります。
また、3Cと呼ばれたカラーテレビ、自家用車、クーラーなどもモノ消費の事例です。
さらにバブル期になるとブランド品などを買い集めるような行動にエスカレートしていきました。

バブル経済が崩壊すると、商品やサービスの購入によって時間や体験を消費する「コト消費」と呼ばれる消費行動が現れました。
モノ消費が商品の「機能的価値」に対価を払っていたのに対して、
コト消費では「体験的価値」に対価を払うようになりました。
ほとんどの場合、コト消費と呼ばれるのは「体験型消費自体」が商品になっている「純粋体験型」です。
神社・仏閣などの観光地に行く、山・川・海などでアクティビティを体験する、ライブ・フェス・花火大会などのイベントに参加するなどの単純なものから、和服の着付け・書道・陶芸など伝統文化の体験、コスプレなどに代表されるポップカルチャーなどの文化体験も含まれます。

2010年代に入ってくるとただ体験的価値に対価を払うのではなく、
「その時・その場でしか味わえない盛り上がりを楽しむ消費」である「トキ消費」と呼ばれる消費行動が現れます。

トキ消費は非再現性(時間や場所が限定されていて同じ体験が二度とできない)、参加性(不特定多数の人と体験や感動を分かち合う)、
貢献性(盛り上がりに貢献していると実感できる)の3つの要素があります。
トキ消費における価値とは「参加の価値」であり、「他人と一緒に生み出すトキに参加したい」というニーズが根底にあります。
トキ消費はスマホ・SNSの普及により増加しました。
トキ消費の3つの要素である非再現性・参加性・貢献性がオンラインと相性が良く、
さらにインターネット上でいつでも不特定多数の人とつながることができるため時や場所を共有するハードルがとても低くなりました。
トキ消費の事例としてコスプレ、声出し、手拍子などでにぎやかに観る「映画の応援上映」や、
ハロウィン期間のテーマパークでの仮装イベントなどがあります。

さらに最近では「ある商品を消費することで生まれる、社会貢献的側面を重視する消費行動」である「イミ消費」と呼ばれる消費行動も現れています。
環境保全、地域貢献、歴史・文化伝承、健康維持など「自分がどうあるべきか?」を指標として消費行動を行うという特徴があります。

イミ消費は東日本大震災後の被災地支援が始まりとされています。
また世界的なSDGsの取り組みが高まり、環境保全やフェアトレードなどが注目されたこともそれを後押ししています。
イミ消費の事例として無農薬野菜やフェアトレードの商品名があります。

トキ消費やイミ消費は商品そのもののモノの価値ではなく、
そのモノが持つ意味に対して対価が支払われています。それはコト消費にも共通しますが、
その意味がより明確化されている点が大きく違い、
意味の明確化と提示がトキ消費やイミ消費を生かすポイントとなります。

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