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2025/07/15(TUE)

スタッフブログ

企業YouTubeとして異例の成功を成し遂げた有隣堂

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今回は「企業YouTubeとして異例の成功を成し遂げた有隣堂」についてお話しします。

有隣堂は神奈川県横浜市に本社を置く、創業から115年を超える老舗書店チェーンであり、神奈川県を中心に首都圏や関西に約40店舗を展開しています。紙の本の売り上げが低下し続けている現在では、書籍・文具の販売に加え、事務機器や楽器の販売、出版事業、図書館や地区センターの運営業務など多岐にわたる事業を展開しています。

そんな有隣堂が2020年6月30日に開設した公式YouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」は、企業公式チャンネルとして異例の成功を収めています。2024年8月21日には、開設から1514日目(4年1ヶ月22日目)でチャンネル登録者数が30万人を突破し、現在では38万人を超えています(2025年7月10日現在)。これは、企業公式チャンネルとしては非常に高い数値であり、他の書店のYouTubeチャンネル登録者数が数千人から1万5千人程度である中、有隣堂だけが独走状態と評価されています。

「有隣堂しか知らない世界」のチャンネルコンセプトは「有隣堂のファンづくり」。書店は価格や品質、サービスで他社との差別化が難しい中、YouTubeを通じて有隣堂を知ってもらい、ファンになってもらうことを目的としています。動画は毎週火曜日に更新され、ミミズクをモチーフとしたキャラクター「R.B.ブッコロー」と、様々な分野に特化した「案内人」と呼ばれるゲストが出演し、書籍、文具、食品、雑貨、オフィス機器などをテーマに商品を紹介しています。動画タイトルは基本的に「○○の世界」であり、この「○○」にはその動画のテーマが入ります。

書店公式YouTubeと聞くと、書評や書店員によるオススメ本の紹介といった動画内容をイメージするのではないでしょうか?しかし「有隣堂しか知らない世界」では初回のテーマである「キムワイプ」をはじめとして、「レクサス」や「ログハウス」など有隣堂では取り扱っていない商品やそもそも書店とは一切関係のないテーマも数多く登場します。これがこのチャンネルの最大の特徴です。もちろん「読書用品の世界」や「作家の一日に密着」「書店の歩き方」といった書店ならではのテーマも存在します。

チャンネル開設のきっかけは、現社長の松信健太郎氏の「動画はこれから伸びるコンテンツ。やってみよう!」という一言でした。当初のチャンネルは「書店員つんどくの本棚」という名前で、書店員が書籍を紹介する内容でしたが、再生数や登録者数が伸び悩みました。そこで、動画クリエイターのハヤシユタカ氏が参加し、2020年6月に現在のチャンネル名と動画スタイルにリニューアルされました。以降、チャンネル登録者数は急増し、2021年には約36倍に増加して10万人を突破しました。

さらに、企業公式チャンネルとしては異例の生配信も行われています。2025年6月29日には、チャンネル開設5周年を記念して「ブッコロー1日店長!10時間密着生配信」が実施されました。このイベントでは、公式キャラクターのR.B.ブッコローが有隣堂伊勢佐木町本店の特設レジで接客を行い、その様子が10時間にわたってYouTubeで生配信されました。最大同時接続数は3,000人を超え、チャット欄には9,000件以上のコメントが寄せられるなど、大きな反響を呼びました。また、当日の伊勢佐木町本店の売上は過去20年間で最高実績を記録し、他店舗でも売上が伸長するなど、書店業の売上にも大きく貢献しました。

このような取り組みにより、有隣堂での買い物を「推しに課金してきた」と表現するファンも現れるなど、書店業の売上にも貢献しています。

「有隣堂しか知らない世界」は、企業公式チャンネルとしては異例の成功を収めており、書店業界における新たな可能性を示しています。今後も有隣堂の取り組みに注目です!

ぜひ一緒にCreateしましょう!

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