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2025/02/06(THU)

スタッフブログ

新事業進出における4つの型

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今週は「新事業進出における4つの型」についてお話します。
「経営的戦略の父」とも呼ばれるロシア系アメリカ人経営学者であるイゴール・アンゾフは新事業進出による経営多角化を4つのパターンに分類しています。ここから、それぞれのパターンについて解説してきます。

1つ目は「水平型」です。「水平型」は既存事業と類似した市場や関連性の高い市場に、既存の経営資源やノウハウを活かし、新製品や新サービスを投入するタイプです。自動車メーカーのトヨタが車のサブスクリプションサービス「KINTO」を開始したことは、このタイプに当てはまるでしょう。
和歌山県に所在する株式会社プリントテクニカは、独自のスクリーン印刷技術を活用し、自転車やディスプレイ等に使われる転写ステッカーや携帯電話のカバーフィルムを開発していましたが、外注加工比率の高さや販売単価の低落などから業績が悪化していました。
そこで、自社の技術を活用し、新たにネイルシールやタトゥーシールを開発しました。市場は狭いですが、日常的に消費される製品であり、かつ車内で一貫生産できる仕様にしたことから高い利益率を確保することに成功しました。

2つ目は「垂直型」です。「垂直型」は既存の技術やノウハウとの関連性は低いですが、類似した市場に製品やサービスを投入するタイプです。写真フィルムに使用していた抗酸化技術を化粧品に転用した富士フイルムはこのタイプに当てはまるでしょう。
また、大阪に所在する自動車部品等を運ぶ段ボールの製造メーカーであるパック・ミズタニ株式会社は、段ボール製造と並行して、部品の包装・梱包を中心とした庫内物流の請負事業は開始しました。現在では、資材の入出庫管理から梱包・包装、組立て、在庫管理まで、庫内物流事業を拡大し売り上げ高が1.5倍に増えるという成功をつかみ取りました。

3つ目は「集中型」です。「集中型」は既存の経営資源やノウハウを活かした新商品・新サービスを、新しい市場・顧客に投入するタイプです。社員食堂のメニューを一般の方々に提供する「タニタ食堂」はこのタイプに当てはまるでしょう。嬉野温泉にある1950年創業の旅館「和多屋別荘」は2万坪に及ぶ広大な敷地という経営資源を活用して、サテライトオフィス事業を開始しました。それにより利益率の低い「一泊二食」に依存したビジネスモデルから脱却し、安定した収益を得ることに成功しました。

4つ目は「集成型」です。「集成型」は技術やノウハウ、市場の全てが関係ない事業に進出するタイプです。集成型多角化をスムーズに行う方法として、フランチャイズへの加盟やM&Aがあります。岐阜県に所在する株式会社ヒダカラは地元である飛騨地方の食材に特化したECサイト「ヒダカラ商店」の運営を行っていました。伝統食材「石豆腐」を製造・販売する深山豆腐店が閉店することを聞いた同社は、事業を第三者継承して豆腐製造販売という新事業へ進出しました。この事例は、既存事業が食材に特化したECサイトの運営だったことから、一定のシナジー効果が期待できます。
このように、集成型多角化といっても全く関連のない事業へ進出することは現実的ではなく、なるべく自社の強みを活かせるようにすることが大切です。

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