コラム
皆さんこんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。
今週は、限定商品が消費者にどのような心理的影響を与えるのかについてお話ししようと思います。
スーパーやコンビニの店頭ではたくさんの限定商品を陳列されていますが、
限定商品が店頭に陳列されている商品全体のどのくらいを占めているかご存じですか?
スナック菓子では、限定商品が全体の3割を占めているそうです。
限定商品と一口に言っても、実際には期間限定、ご当地限定、数量限定の3種類に区別されます。
この中で期間限定商品について次のような実験がなされています。
まず期間限定表示が無い3つの商品を購入したいと思う順番に順位付けをしてもらいます。
次に、先ほどの順位付けで3位だった商品に期間限定表示をつけ、再び購入したいと思う順番に順位をつけてもらうという実験です。
期間限定表示には「販売期間の表示が無いもの」、「本日限定」、「1ヶ月限定」、「3ヶ月限定」の4種類を用意し、
それぞれについて、順位付けをしてもらいます。
結果として、初めの順位付けでは3位だった商品が、
期間限定表示を付けた後の順位付けでは1位になる傾向が大きいことが確認されました。
しかし、表示の種類によって効果に違いがあり、「本日限定」の表示ではほとんどの人が購入したいと思った一方で、
それ以外のものは期間が長くなっていくにつれて効果が小さくなっていきました。
ただし、「3ヶ月限定」よりは「販売期間の表示が無いもの」の方が効果が大きいという結果になりました。
この実験結果から、期間限定商品が消費者の心理にどのように働きかけるのかが分かります。
期間の長さは、その商品の希少性を表しています。
消費者は、本日限定と言われると「今日しか買うことができないもの=希少性が高いもの」という判断をし、
多くの人が購入したいと思います。
しかし、その期間が長くなると「次回以降でも買うことができるもの=希少性が低いもの」と判断してしまうため、
購入しようとする人が少なくなってしまいます。このように考えると、
「3ヶ月限定」よりも「販売期間の表示が無いもの」の方が購入したいと思った人が多かった理由として、
前者はいつまで買うことができるのか明確にわかっている一方で、
後者はいつまで買うことができるかわからないため、今購入したいと思わせたのでしょう。
この実験で、私はスターバックスのフラペチーノを思い出しました。
フラペチーノは毎月のように新作が発売されていて、それぞれの販売期間は約1か月ほどです。
仮に販売期間を冬や夏といった季節ごとにしてしまうと、
先ほどの実験結果からもわかるように消費者の購買意欲を高める効果が薄れてしまいます。
そのために販売期間を1ヶ月という短い期間にすることで、
常に消費者の購買意欲を高めているのではないかと私は考えました。