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2024/09/03(TUE)

スタッフブログ

プレーステーション3は失敗だったのか

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。今週はPS3は失敗だったのか?についてお話します。

PS3は2006年11月11日に発売された家庭用ゲーム機で、史上最も売れたゲーム機であるPS2の次世代機ということもあり発売前から非常に注目されていました。しかし、PS2は販売開始から3日で98万台売り上げたのに対して、PS3は国内初回出荷台数が10万台であり、PS2の1/10しか売れませんでした。このことから、PS3は失敗したといわれています。

これほどまでに初期の販売台数に差が生じてしまった原因は部品の不足でした。PS3はDVDよりもより大量の情報を扱えるBlu-ray Discを採用していたのですが、Blu-ray Discの読み出し装置に使われるレーザーダイオードの生産に遅れが生じたため、最初から供給不足に陥ってしまいました。発売日から1カ月余りの期間供給不足が続き、高額な転売も問題となりました。ゲーム機は初期の普及が遅れると、ソフトメーカーが参入を見送ってしまうためどんどん不利になってしまうのです。

ほかにも失敗といわれる要因はあります。1つ目は価格です。PS3はHDDの容量が60GBと20GBの2つのモデルが存在し、60GBモデルは約60000円となかなか強気な価格設定でした。PS3に搭載されているCPUである”CELL”の開発・生産コストが非常に高く、またPS2との互換性を持たせるためにさらに別のチップを搭載させていたため、これほどまでに高価格になってしまったのです。一方同時期に発売されたゲーム機であるWiiは25000円というPS3の半分の値段であり、価格競争でも後れを取ることになってしまいました。

2つ目は、ソフト不足です。PS2は2000年3月4日の発売日からその年の終わりまでに122本のソフトが発売されましたが、PS3は発売日から翌年末までに発売されたソフトはたったの65本でPS2の半分程度でした。なぜこのような状態になってしまったのか?PS3に搭載されているCPUである”CELL”は非常に高度な演算能力を持っているのですが、その性能を発揮するためにはプログラム上での高い技術力が必要とされ、ゲームソフトの開発が非常に難しいという状態でした。これがソフトメーカー参入のハードルを高め、ソフト不足に陥る原因となってしまいました。

以上のことからPS3は失敗だといわれています。しかしその後PS3はPS2との互換性を切り捨てた安価なモデルを販売し、市場での競争力を高めていきました。さらに2009年ごろになるとさすがに”CELL”の扱いにも慣れてきたのか大作や人気シリーズの新作が大量にPS3で発売され盛り上がっていきました。また、2011年になると政府により地デジ対応テレビの普及を後押しする政策が行われたこともあり、HD画質に対応したテレビが急速に普及しました。Wiiはアナログテレビの標準画質であるSD画質までの対応にとどめていたため少しづつWiiは勢いを落としていき、逆にBlu-ray Discによる映像美を売りにしていたPS3にとってはようやく本領を発揮できる環境となりました。

このようにPS3はスタートダッシュこそ不調でしたが、その後は少しづつ普及していき発売から6年ほど経ってようやくゲーム市場の主役に君臨し、後継機であるPS4が発売された後も生産され続け、最終的に2017年5月に製造が終了しました。発売されてから10年以上も生産され続けたことを考えると失敗しているところは多いですが決して失敗作ではないと思っています。

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