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2025/07/08(TUE)

スタッフブログ

メタバース普及への期待と厳しい現実

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。今回は「メタバース普及への期待と現実」についてお話します。2020年代初頭、世界中でメタバースへの関心が高まっていました。仮想空間上での交流や経済活動が現実世界と並行して展開され、人類の生活に変革をもたらすことが期待されていました。特に2021年、Facebookが社名を「Meta」に変更したことで、メタバースは次世代インターネットの象徴として大きな注目を集めました。2022年の予測では、メタバース市場は2030年までに数千億ドル規模に成長すると見込まれていました。
しかし、現在のところメタバースの普及は予測を下回り、多くの企業や投資家がその実用性や収益化に関した課題に直面しています。なぜメタバースはここまで伸び悩んでいるのか、その理由を挙げていきます。

まず、VRやAR機器の普及率が低いことが原因として考えられます。現在、VRヘッドセット所有者は一部に留まっています。メタバースを利用するために必要な機器の価格が数万円から数十万円と高額であるため、消費者の購入障壁となっています。スマートフォンのように1人1台の所有が一般的にならなければ、技術として社会に浸透することは難しいでしょう。また、ユーザーからは没入感の不足や長時間使用による疲労、酔いといった体験面での課題も報告されており、ユーザーが日常的に使い続ける快適さにはまだ達していないといえます。

また、メタバースの利用目的やコンテンツも十分に明確化されておらず、一般消費者からは「メタバースで何をすればよいかわからない」との声も多く上がっています。技術だけが前面に出されてしまい、明快な便利さのアピールに欠けていると言えます。こうしたことから、日常的に気軽に利用される既存のソーシャルメディアや動画配信サービスに比べて、メタバースは利用のハードルが高いと評価されています。

他方、仮想通貨などを活用したメタバース上での経済圏の構築が期待されましたが、技術面での課題に加え仮想通貨の価格変動といった情勢の不安定さにより企業や投資家の参入が難しくなっていると考えられています。さらに、プライバシーや法規制に関する不透明さ、不完全さも企業の事業展開にとってリスクとなっており、実用化はまだ見込めていないようです。
社会的・心理的な側面でも、仮想空間に長時間滞在することに対して「現実逃避」や「孤立感」を感じるユーザーが一定数存在し、また未知の技術に対する抵抗感も社会全体に見られます。さらに、多くのユーザーはスマートフォンやPCによる既存のアプリケーションの利便性を高く評価しており、「今の技術で事足りているため、わざわざ専用のデバイスを使って仮想空間に入る必要性を感じない」という声も少なくありません。

大きな期待を背負っていたメタバースですが、技術の未成熟、利用動機の不明確さ、ビジネスモデルの脆弱さ、プライバシーに関するリスク、そして社会文化的受容の難しさといった複数の課題が未だ山積みであり、世界全体での普及はまだ遠いように思われます。短期間で社会全体での普及を目指すよりも、これらの課題を克服しながら、まずはゲームやバーチャルライブ、リモートワーク支援など適合性の高い分野での普及と進化を目指し、そこから段階的に浸透を目指すのが現実的なアプローチといえるでしょう。

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