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2024/28/06(FRI)

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市場成長率と占有率からみるPPM戦略

市場成長率と占有率からみるPPM戦略の画像

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。
本日は「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(以下PPM)」についてお話します。
PPMとは、複数の商品を販売している企業が、戦略的な観点から事業資金をどのように配分するかを決定するためのフレームワークです。
1970年代初頭にアメリカのコンサルティング会社のボストンコンサルティンググループによって提唱されました。
PPMでは縦軸を市場成長率、横軸を相対的市場占有率として以下の4つのカテゴリに分類します。

PPMの右上、すなわち市場成長率が高く相対的市場占有率が低い位置づけにある製品を問題児(Problem child)といいます。
これは導入期・成長期にある製品です。
市場での成長を促し、後述する花形商品にするために大きな投資が必要な製品となります(しかし、全ての問題児が花形商品になるわけではないので見極めが必要です)。

次に、PPMの左上、つまり市場成長率も相対的市場占有率も高い製品を花形商品(Star)といいます。
これは、多くの収入が見込める製品です。
しかし、その製品の市場が成長している場合、シェアの拡大・確保のためにはそれなりの投資を行う必要があります。

次に、PPMの左下、つまり市場成長率が低く相対的市場占有率が高い製品を金のなる木(Cash Cow)といいます。
成長率が低いため、この製品は大きな投資を必要としません。
しかしある程度の市場シェアを確保できているため、安定的な利益が見込める製品です。
金のなる木は、多くの製品開発者様が目指すべきフェーズです。

最後は負け犬(Dog)です。これはPPMの右下、つまり市場成長率が低く、相対的市場占有率も低い製品を指す言葉です。
負け犬は成長の可能性が薄く、利益もあまり見込めないため、見切りをつけて撤退などをした方が賢明とされます。

このPPMを利用することには、製品・事業の選択と集中が行いやすくなり、
経営資源を正しく使えるというメリットがあります。

各商品・事業の特性を見て4つのフェーズに分けることで、
客観的にその製品・事業を進めるべきかどうかの判断ができます。

例えば時間とお金をかけた商品・事業に対しては多くの場合、「あれだけコストをかけたからやめたくない」という人間の心理が働いてしまい、撤退しようという判断には至りにくいものです。
たとえそれが負け犬にカテゴライズされていたとしても、「あれだけ経営資源を投入したから」と適切な判断ができなくなってしまう可能性があります。
PPM分析を用いれば、サンクコストバイアスにとらわれず、客観的に事業撤退をするべきか否かの判断を適切に下せるようになります。
複数の事業や製品を抱えられた事業者様は、それらに限られた経営資源を効果的に回すため、PPMを用いてみてはいかがでしょうか。

ぜひ一緒にCreateしましょう!

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