こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。
本日は「殿様型の消費行動」についてお話します。
「殿様型」とは、従来の「消費者が商品やサービスの方に向かい消費する」という形(「ご奉仕型」と呼ばれます。)の逆で、
サービスや商品の方から消費者のもとに来てくれる形を指します。
コロナ禍での長いステイホーム期間を経て、多くの消費者が殿様化したと言われています。
例えば、「食」に関してはUber Eatsなどの宅配サービスの利用が増えました。
また、これまで「ご奉仕型」サービスであったレストランの中にはレシピを公開し、
自炊で自社の料理を楽しんでもらうという「殿様型」にシフトするお店も現れました。
これはコロナ禍による「消費行動の殿様化」が最も顕著に表れた例です。
まさに奉仕を待つ殿様の姿勢である消費者に対し、いかにしてサービスを提供するのか、
またいかにして消費行動に移してもらうのかといった比較的初歩的な部分に今後焦点があてられるようになると予想されます
また、先の段落の「殿様」とはややニュアンスが異なりますが、
デジタルネイティブとされる若者世代を中心に生活のなかでの「殿様化」が進んでいるとも言われています。
広い選択肢の中で最善の選択をすることを強いられる時代で、
現代の人々は瞬時にコンテンツに見切りをつけるようになりました。
数多くのコンテンツを短時間で捌いていくその様はまさに「殿様的」と形容できます。
そして特に1995年以降に産まれた人々が1つのコンテンツを消費する平均時間はおよそ8秒とされています。
コンテンツの母数が増えたことにより、
ひとつに割く時間がここまで短くなったと知った時は私も驚きました。
ですが実際に自分と近い世代の人々を見ると「数少ないコンテンツに対し時間をかけて楽しむ」というよりは
「数多くあるコンテンツに軽くでも触れておき、広く楽しむ」ほうが多い印象を受けます。
あくまで個人の推測に過ぎませんが、
「コンテンツ消費時間の短縮」が「広く浅い消費行動」に少なからず影響しているようにも思われます。
恐らく、何事においても「長くわかりにくい」ものがこれまで以上に疎まれる時代になりつつあります。
また今後は、事業者がコンテンツを作る際、
あるいは何か宣伝をする際などにも消費者の「見切りの速さ」を念頭に置いて計画することが必須になります。 |