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2024/28/06(FRI)

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Wii Uの失敗と功績

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皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。
今週はWii Uの失敗と功績についてお話ししようと思います。

皆さんはWii Uというゲーム機をご存じですか?
Wii Uは任天堂がWiiの後継機として開発し、2012年に発売されたゲーム機です。
Wii UはWiiが抱えていた、HDMIに対応しておらすアナログ出力のため同時期の他のゲーム機と比較すると画質があまりよくないこと、
長時間プレイする際にテレビ画面を独占してしまうことの2つの課題を解決するべく任天堂のゲーム機としては初めてHD、1080pのデジタル映像出力に対応し、
更にWiiU GamePadと呼ばれる液晶ディスプレイを搭載したコントローラーが同梱されていました。

WiiUは、テレビ画面でなくともWiiU本体から一定の距離であればWiiU GamePadでゲームをプレイすることができ、
据え置き型ゲーム機と携帯ゲーム機が融合したようなゲーム機でした。
さらに、WiiU GamePadとテレビで異なる画面を表示することもでき、
例えばWiiU GamePadでマップを表示しながら、テレビでレースゲームを行うといったような今までにない新しいゲーム体験を提供していました。

WiiUの販売台数は日本発売2日間で約30万9000台と好調でしたが、その後は急激に失速を始めました。
2013年度は販売計画900万台に対して272万台という大幅未達の結果となり、
2014年3月時点の連結業績で任天堂は営業利益ベースで464億円の赤字となってしまいました。
2017年1月にWiiUは生産終了を迎え、最終的な販売台数は約1300万台となり、
任天堂史上2番目に販売台数の少ないゲーム機となってしまいました。。
これは販売台数1億台以上を記録したWiiと比較すると圧倒的な少なさです。
このようにWiiUは商業的に失敗してしまいました。なぜここまで失敗してしまったのか?それには3つの要因があると思います。

1つ目は、Wiiとの差別化がうまくできていなかったことです。確かにスペックだけ見るとWiiとは大きくことなります。
しかしWiiUのメインのターゲット層である家族はライトユーザーが多く、
ライトユーザーはスペックをそこまで注意してみるわけではありません。
さらにWiiUはWiiと下位互換性があり、WiiのゲームもWiiUで遊ぶことができ、
更にはWiiリモコンもWiiUで使うことができました。
これによりWiiUとWiiがどのように異なるのかユーザーが理解しづらくなってしまいました。

2つ目は、慢性的なソフト不足です。Wiiでは最終的なサードパーティが16社と非常に少なく、
販売本数上位8位まですべて任天堂のソフトでした。
以前のプレイステーションについての記事でもお話ししましたが、
売れるゲーム機の条件は豊富な質の高いソフトを常に提供できることです。
そして、それを自社だけで行うのは不可能なのでサードパーティから供給されるソフトが必要不可欠です。
WiiUはサードパーティの囲い込みに失敗してしまいました。

3つ目は、スマホの所有率が大幅に増加したことです。
タッチパネルを採用することでWiiの比べてより直感的な操作が可能という大きな強みがWiiUにはありました。
しかし、2011年末では世帯保有率が29.3%であったスマホが、2012年末には49.5%、2013年末には62.6%とどんどん勢力を拡大していきました。そのため、WiiUの強みは時代に追いつかれてしまいました。

ここまでWiiUの失敗についてお話してきましたが、現在のNintendo Switchの大成功にWiiUは貢献しています。
まず、据え置きゲーム機と携帯ゲーム機を融合するというコンセプトです。
WiiUでは本体との通信を行うため一定の距離でしか携帯できませんでしたが、
Nintendo Switchは本体を小型化し、真の意味で据え置きゲーム機を携帯することが可能になりました。
さらに、WiiUの人気ソフトの多くがNintendo Switchに移植、
もしくは続編が開発されることでNintendo Switchの発売初期段階でのソフトの充実さに貢献し、
Nintendo Switchの売り上げにも影響を与えています。
特に「マリオカート8デラックス」も元はWiiUソフトでしたが、Nintendo Switchでは5700万本以上の売り上げを記録しています。

WiiUの失敗がなければ、Nintendo Switchは販売台数1億3000万台以上という驚異的な成功を遂げることができなかったのかもしれません。

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