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2024/28/06(FRI)

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現在、期待が高まっている全固体電池

現在、期待が高まっている全固体電池の画像

皆さん、こんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。
今回は期待が高まる全固体電池についてお話ししようと思います。

現在世界中で全固体電池電池の研究・開発が盛んに行われています。
日本の自動車メーカーでも、日産自動車とホンダは2024年に試作用生産ラインを新設し、
トヨタは2027年に電気自動車での実用化を目指しています。
来年から日本でも全固体電池開発をめぐる競争がより激化することが予想されます。
では、なぜ世界中が全固体電池の開発に力を入れているのでしょうか?
それを説明する前にまずは、現在の二次電池の主流であるリチウムイオン電池について説明していきます。

リチウムイオン電池は充電可能な二次電池でスマートフォン、PCを代表とするモバイル機器や電気自動車など現在二次電池の主流として世界中で使われています。
もはや、リチウムイオン電池なしでは私たちは現在の生活を送ることは不可能だといえるでしょう。
しかし、これほど普及しているリチウムイオン電池には発火の危険性が伴っているのです。

環境省が2021年に行った調査では、リチウムイオン電池が原因とみられる火災が1万2765件も発生していることが分かっています。
リチウムイオン電池が発熱・発火する原因のほとんどはプラス極とマイナス極が直接つながることで起こるショートが原因です。
ショートは外部からの衝撃により電池が破損して起こるものと、
電池内部構造の劣化によって起こるものがあります。
何より恐ろしいのは、一度リチウムイオン電池が発火してしまうと一般的な消火方法では消火することができず、
完全に燃え終わるまで待つしかないことです。
さらには、発火したリチウムイオン電池からは一酸化炭素、フッ化水素、塩化水素などの有毒ガスが発生してしまいます。
携帯電話などの小さなものならまだよいのですが、もしも電気自動車のリチウムイオン電池が発火した場合、
とても大規模な火災になってしまいます。
2021年にアメリカのヒューストンで起きたリチウムイオン電池による火災では消火のために、
山火事消火用の世界最大級の消防用航空機が運べる最大水量約7.5万リットルを超える、
約10万リットルの水がたった1台の車に使われたそうです。

全固体電池はリチウムイオン電池とは異なり、ショートによる発火のリスクが非常に小さいという特徴があります。
加えて、高容量・高出力・高速充電・長寿命とリチウムイオン電池よりもさらに性能が良いのです。
さらに、折りたたんだり、切ったりしても問題なく動作する全固体電池の研究もおこなわれています。
これらが実用化されれば、電池を折り紙のように折りたたんで持ち運ぶことや、
スマートフォンのボディをまるまるバッテリーにすることも可能になるかもしれません。

全固体電池が実用化される時が来れば、世界中の産業が今とはがらりと姿を変えるでしょう。

ぜひ一緒にCreateしましょう!

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