コラム
皆さんこんにちは。Buddieateスタッフの石堂です。
今週は300円ショップ「3COINS」の経営戦略についてお話ししようと思います。
3COINSはコロナ禍前の数年間では売り上げが伸び悩んでいましたが、
コロナ禍以降売り上げ・店舗数ともに大きく拡大しています。
3COINSはどのようにして業績を伸ばしたのでしょうか?
3COINSの経営戦略の大きな柱は、ダイソー、キャンドゥなどの100円ショップや、
ニトリ、無印良品などの生活雑貨の専門店とどのように差別化を図るかというところにあります。
そもそも3COINSは若者向けのアパレルを主軸にとする株式会社パルが、20代の若い女性をターゲットに作った雑貨店です。
しかし、創業から時間が経過するとともに顧客年齢の幅が広がっていったにもかかわらず、
商品がその変化に対応していなかったことがコロナ禍前の売り上げの伸び悩みの原因となっていました。
そこで、改めて顧客の調査を行ったところ、最大の顧客層は30代後半の女性であることが判明したそうです。
ここから、3COINSの経営革新が始まります。
まず、商品を根本的に見直し、今までの「若い女性向けのかわいい雑貨」から「大人の女性の暮らしに溶け込むシンプルで落ち着いた雑貨」に変化させていきました。
さらに自社オリジナル製品を増やしていきました。
この商品見直しのときに3COINSは「この商品が300円で買える!」という驚きを大事にしました。
この驚きがSNSでの口コミにつながり、結果として多くの人に商品を知ってもらうきっかけとなるからです。
さらに、商品見直しと並行して店舗サイズを大型化させていきました。
店舗面積を広げることで、従来の大量の商品を所狭しと並べた売り場ではなく、
商品が300円以上に見えるようなゆとりのある陳列方法に変化していきました。
ゆったりとした店内でじっくり品定めをしてもらうことで、
結果として客単価を上げるという狙いがあるそうです。
洗練されたデザインの商品がたったの300円で買えるという驚きが他の100円ショップや雑貨店との差別化につながり、
現在の3COINSの躍進につながっています。