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2025/06/01(SUN)

スタッフブログ

Amazon製スマートフォンの失敗要因

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。本日は「AmazonのFire Phone(ファイヤーフォン)」についてお話します。
Fire Phoneは、2014年に発売されたAmazon初のスマートフォンです。スマートフォンが普及し始めた当時、AmazonのCEOであるジェフ・ベゾスは更なるデジタルの発展を見越して、同製品の開発に力を注ぎました。
Fire phoneをAmazonのブランドとするために、当時のハイエンドモデルと比べても遜色ないスペックを持たせたうえで、3Dのような視覚効果を実現する「Dynamic Perspective」や、カメラで物を読み取ってすぐにAmazonで購入できる「Firefly」など、独自の機能をいくつも搭載していました。これらオリジナリティと機能性、話題性を持たせるための試みの多さから、同製品のヒットが期待されていたことが伺えます。
しかしFire phoneは発売から1年も経たないうちに販売終了し、およそ1億7000万ドルの損失を出すという、手痛い失敗に終わりました。

この失敗の背景には、いくつかの要因があります。まず、価格の問題です。当時のFire Phoneは、2年契約で199ドル、契約なしでは650ドルと、決して安いとは言えない価格で販売されていました。ライバルであるAppleやSamsungのスマートフォンと比べても割高で、性能や機能を考慮しても、価格に見合う価値を感じられなかったユーザーが多かったのです。
さらに決定的であったのが、製品づくりの進め方でした。先述の通りFire phoneの開発にはジェフ・ベゾスが深く関与しており、現場の開発チームはユーザーの声よりもCEOの意向を優先したがために失敗したとも言われています。例えば、Fireflyのような機能は便利そうに見えても、実際の結果はAmazonでの買い物がしやすくなっただけでした。
他社のサービスのように、ユーザーの日常生活をサポートするためのものではなく、Amazonのサービスを利用しやすくするためのデバイスという、顧客以上に自社を中心に据えた製品設計をしてしまったのです。このように、Fire Phoneは「技術的に面白いこと」や「自社サービスと相性が良いもの」を優先的に詰め込んだ一方で、「ユーザーが本当に求めていること」に寄り添えていなかったのです。

スマートフォンという競争の激しい市場において、機能・価格・使いやすさのどれが欠けても、成功は難しくなります。
価格面と使いやすさに対する考えが不完全であったがために、Fire phoneは失敗しました。一方で、Amazonはこの失敗から多くを学びました。後に成功したKindleシリーズなどは、より「使う人の視点」が取り入れられています。

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