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こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。
本日は「丸亀製麵のブランド再設計」についてお話します。
丸亀製麵は、外食チェーンにおけるうどん業界の中でトップリーダーとして知られています。
そんな丸亀製麵にも、売り上げが伸び悩んでいた時期がありました。
そこから客数増に転じ、現在の人気を維持するようになったストーリーをお伝えします。

ある時、多くのフェアを開催してもなかなか売り上げが芳しくない状態が続いていた丸亀製麵は新たな戦略を練ることにしました。
丸亀製麵には「手作りの麺をその場で⾷べてもらう」という一貫したコンセプトがありました。
このコンセプトにはブレがなく、丸亀製麵の経営陣は⾃分たちが何をやりたいのかがわかっている状態でした。

そこでCEOは「丸⻲製麺の本質的価値をブランドにすれば、まだまだトップラインを伸ばせるだろう。」と考えました。
フェアにはリピーターを獲得する効果がありますが、新規顧客を呼び込むのにフェアは不向きとされます。
新商品などを期間限定で押し出すフェアは、トッピングで目先を変える手法です。
すでに丸⻲製麺の美味しさを知っているリピーターを呼び戻すことはできても、
うどんそのものを⾷べるかどうかで迷っている新規顧客に対する効果は薄いのです。

それよりも、丸⻲製麺の魅⼒の原点、「手作りのうどんの美味しさ」を押し出した方が顧客増加に繋がる、とCEOは判断しました。
そして「手作りうどんの美味しさ」を売り出しているうちにわかったことがありました。
それは丸⻲製麺のこだわりである「⼿作り」は、思っていたほど顧客には伝わっていないということでした。
ならば尚更この魅力を伝える努力をしなければならない、ということで丸亀製麵は「打ちたて、生のうどん」という手作りの部分を
大々的に宣伝するようになりました。

すると、2019年5月に、16ヵ月連続で前年割れを続けていた既存店客数がついにプラスへと回復したのです。
宣伝する事柄の見つめ直しと、顧客にそれが伝わっているかどうかの調査によって丸亀製麵は見事な復活を遂げました。

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。
本日は「メルカリの持つ魅力」についてお話します。

フリーマーケットアプリの「メルカリ」は今や人々の定番アプリとなっています。
実は、メルカリのビジネスモデルは世界的には珍しいものなのです。
メルカリにはAmazonなど他のマーケットアプリが持たない機能があります。
それは、「一品一品への細かな対応」です。メルカリには各ジャンルの限定品も置かれています。
時には「世界に一つだけの商品」も買うことができます。これはフリーマーケットアプリならではの機能です。

また、メルカリには「買う喜び」と「売る喜び」があり、そのふたつを循環させるゲーム性があります。メルカリで商品を買う側の人は、「欲しかったもの」をピンポイントで購入できる喜びを享受できます。
また売る側は、自分が売れると思って出した商品が売れると思って付けた値段で売れた時に、
快楽的とも言える喜びを得るといいます。
メルカリでも、特定のモノというよりはこれまでこのブログに書いてきた「体験」が魅力になって人々を惹きつけているのです。

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。
本日は「マックシェイクの飲みにくさの理由」についてお話します。
マクドナルドのマックシェイクは、皆さんも一度は飲んだことがあるかと思います。
そして飲んだ時にいつも、「吸い上げるのが大変で、飲みにくい」と感じたこともあると思います。
実はマックシェイクが飲みにくいことには理由があります。
あの飲みにくさはあえてそのような商品設計がなされているためなのです。

もともとマックシェイクは、モーニングの時間帯の飲み物として開発されました。
発売後、アメリカのマクドナルドが調査を行ったところ「マックシェイクをドライブスルーで買い、朝食代わりに車内で飲んでいる人が多い」ということが判明しました。
自動車社会のアメリカでは多くの人が通勤に車を利用します。
通勤時間はおよそ1時間ほどでしょう。マックシェイクが他の飲み物と同様に早く飲めてしまうと、車内でやることがない時間が生まれてしまいます。
マックシェイクを「運転のおとも」として時間をかけて飲んでもらえるように、
マックシェイクのストローは太く、やや飲みづらくなったのです。

また生活者は、マックシェイクを買うというより、
「車内で時間をかけて何かを食べる・飲む」、「朝食を済ませる」という目的に対価を支払っているといえるでしょう。
これは「生活者は「モノ」ではなく目的を買う」という「ショッピングパーパス理論」に基づいています。
特にアメリカなどでは「目的を買う」という認識が多くなっています。
モノの特徴や与えてくれる効果に注目して、
「自分が何をしたいのか・欲しいのか」を認識しそれに適合したものを選ぶ、という流れが「目的を買う」ということです。いつどこでもモノが買えるようになった時代では、物質的な面以外が注目されるようになるのです。

こんにちは。Buddieateスタッフの福島です。
本日は「PlayStation3とWii」についてお話します。
「PlayStation3(以下、PS3)」と「Wii」はいずれも2006年にSONYと任天堂から発売された家庭用ゲーム機です。
同じ年に発売された2つの家庭用ゲーム機ですが、両者は性能面のみならず、
マーケティング戦略を見ても大きな違いがあります。
本日はマーケティングにおけるそれぞれの立ち位置と、売り上げ結果の理由についてお話します。

まず、それぞれの売り上げの話をすると、
平成19年度上半期の世界販売台数は、PS3が202万台、Wiiが733万台とWiiの圧倒的勝利となりました。

ですが機能面に着目すると、当時の最新CPUを搭載し、ブルーレイディスクまで使えるPS3が明らかに優位でした。
にもかかわらず、Wiiが売り上げ数でPS3に勝利したのは、
任天堂が「スペックに注目するのではなく、顧客が求めるメリットやベネフィットを追求した」ためであると言われています。

任天堂が行ったような「製品・サービスの本質であるメリットやベネフィットの追求」は「価値提案」と呼ばれるものです。
このブログで何度かお話していますが、顧客が求めるものは「商品・サービス」ではなくそれらがもたらしてくれる体験・価値です。

それぞれの「価値提案」はPS3が「高音質・高画質でゲームを楽しめる上、
Blu-rayまで観賞できる」でWiiが「一人でもみんなでも気軽に楽しめる、親しみやすいゲーム機」といったところでしょうか。

PS3はハイスペックを極めた結果、いわゆる玄人向けのゲームが多くなり、
「みんなで気楽に遊べる」コンセプトのゲームソフトの本数が少なくなってしまいました。
対してWiiは機能面ではPS3に劣るものの、Wiiリモコンを使ってアクティブに、
多様なゲームを楽しめるという魅力があります。

また、複数人での遊ぶことが可能になったため、これまでゲームをしてこなかったファミリー層を顧客として獲得し、
Wiiは膨大な数の買い手を持つことができたのです。

この話から、機能は売り上げ数に必ずしも直結しないということがわかります。
他社と比べてスペックが劣っているとしたら、
自社製品・サービスにそれを凌ぐような魅力を見出し、それを宣伝することが売り上げをかなり左右することになります。