コラム

2026/09/08(TUE)

スタッフブログ

【2027年度補助金】令和9年度概算要求から読み解く、中小企業支援の方向性と注目すべき補助金

皆様こんにちは、Buddieate株式会社代表の高司です。

2027年度(令和9年度)に向けて、国の中小企業支援政策が大きく動き始めています。

経済産業省が公表した「令和9年度 経済産業省関係 概算要求等概要」では、AI・ロボット、省力化、GX、事業承継、地域産業クラスターなどへの大型投資が盛り込まれています。

特に中小企業向けの政策については、単なる設備導入支援ではなく、

「成長投資を促し、生産性を高め、最終的に賃上げへつなげる」

という方向性がより鮮明になっています。

この記事では、令和9年度概算要求をもとに、2027年度の補助金政策の方向性と、中小企業が今から注目しておきたい分野について解説します。


2027年度の中小企業支援は「賃上げ起点の成長戦略」が中心

令和9年度概算要求では、中小企業政策の柱として、

「賃上げ起点の成長戦略と地域産業クラスターの形成」

が掲げられています。

この分野には、1兆3,841億円が要求されており、そのうち「強く豊かな日本」投資枠として1兆2,818億円が位置付けられています。

今後は、単純に設備を導入すること自体が目的ではなく、

設備投資
↓
生産性向上
↓
付加価値向上
↓
売上・利益向上
↓
賃上げ

という流れを明確に説明できる事業計画が、これまで以上に重要になると考えられます。


2027年度に注目すべき補助金・支援分野

1.新事業進出・ものづくり商業サービス補助事業

2027年度において最も注目したい制度の一つが、

「新事業進出・ものづくり商業サービス補助事業」

です。

令和9年度概算要求では、2,200億円の新規事業として計上されています。

別表にも同様に、2,200億円の要求額が明記されています。

現時点では具体的な公募要件や補助上限額は公表されていませんが、

  • 新市場進出
  • 新製品・新サービス開発
  • 高付加価値化
  • 生産設備導入
  • 成長投資

などを幅広く支援する制度になる可能性があります。

これまで「新事業進出補助金」や「ものづくり補助金」の活用を検討していた企業は、引き続き注目すべき分野です。


2.省力化・大規模成長投資

人手不足が深刻化するなか、2027年度も省力化投資は重要政策として位置付けられています。

令和9年度概算要求には、

「中堅・中小・スタートアップ企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」

として、約1,375億円が計上されています。

特に注目すべきなのは、制度名称に「賃上げに向けた省力化」と明記されている点です。

つまり、

人手不足
↓
省力化設備導入
↓
生産性向上
↓
利益改善
↓
賃上げ

という流れが、今後の重要な政策テーマになることが分かります。

製造業、建設業、物流業、宿泊業、介護業、飲食業など、人手不足が深刻な業種では特に活用余地が大きい分野です。


3.AI・ロボット・フィジカルAI

令和9年度概算要求では、

AX(AI・半導体・ロボット)分野に1兆9,913億円

が計上されています。

国は、単なる生成AIの利用にとどまらず、

現場データ×AI×ロボット

による生産性向上を重視しています。

具体的には、

  • AIロボティクス戦略事業
  • AIロボティクス中核拠点
  • AIロボット・フィジカルAI向け基盤モデル
  • 自律型データ連携
  • 製造現場におけるAI活用

などが支援対象として想定されています。

中小企業においても、今後は

  • AI外観検査
  • 自動搬送
  • ロボット導入
  • 遠隔操作
  • AI工程管理
  • AI積算
  • 予知保全
  • 自動測定

などの導入が、補助金活用の有力テーマとなる可能性があります。


4.GX・省エネルギー投資

GX・省エネルギー分野も引き続き大型の予算が組まれています。

特に、

省エネルギー・非化石転換の投資促進・社会実装支援事業

については、2,108億円が要求されています。

対象となり得る設備としては、

  • 高効率空調
  • ボイラー
  • コンプレッサー
  • 冷凍冷蔵設備
  • 生産設備
  • 蓄電池
  • EV
  • 充電設備
  • 再生可能エネルギー設備

などが考えられます。

特に製造業、宿泊業、食品製造業など、エネルギー使用量が多い企業にとっては、今後も重要な補助分野となります。


5.事業承継・M&A支援

事業承継やM&Aも、2027年度の重要政策です。

令和9年度概算要求では、

「中小企業活性化・事業承継総合支援事業」

として、280億円が計上されています。

これまでの事業承継支援は「後継者不在への対応」という側面が強いものでしたが、今後は、

  • M&Aによる事業拡大
  • 地域企業の承継
  • 経営資源の引継ぎ
  • 経営基盤強化
  • 成長投資

といった、成長戦略としての事業承継がより重視されていくと考えられます。


6.地域産業クラスター・サプライチェーン形成

令和9年度概算要求では、新たに、

「地域の産業クラスター形成に向けたサプライチェーン形成支援補助金」

として、1,000億円が計上されています。

今後は、単独企業だけでなく、

  • 地域企業
  • 自治体
  • 金融機関
  • 大学
  • 支援機関

などが連携して、地域産業を育てる取り組みも重要になってきます。

長野県であれば、

  • 精密加工
  • 半導体
  • 自動車部品
  • 観光
  • 食品
  • 林業・木材
  • 再生可能エネルギー

などの分野が対象となる可能性があります。


補助金審査そのものも変化する可能性

2027年度は、補助金の内容だけでなく、審査の考え方にも変化が見られます。

経済産業省では、補助金・基金について、

  • 成果に基づく制度運用か
  • 目的に即した制度設計か
  • 透明性・効率性があるか
  • 企業の自立や成長につながるか
  • 申請負担が過度でないか

といった観点から自己点検を実施しています。

今後は、単に「補助金を使った」だけではなく、

補助事業終了後にどれだけ売上・利益・生産性・賃金が向上したか

という成果がより重視される可能性があります。

また、一部の事業ではAIを活用した採択案件の分析も検討されています。

そのため今後は、

補助金申請のための計画ではなく、企業成長のための計画を作ること

が非常に重要になります。


今後は「売上10億円」を目指す企業への支援も強化

資料では、「10億宣言」を踏まえた中小企業の成長支援についても触れられています。

今後は、

  • 売上10億円を目指す中長期計画
  • 成長戦略
  • 金融機関からの評価
  • 投資計画
  • 継続的な成長

なども補助金審査の重要なポイントになる方向性が示されています。

これまで以上に、補助金と融資を組み合わせた資金調達戦略が重要になります。


2027年度に注目したい補助金・支援制度一覧

注目分野 主な支援内容 注目度
新事業進出・ものづくり 新市場進出、新製品開発、設備投資 ★★★★★
省力化・大規模成長投資 自動化、省人化、大型設備投資 ★★★★★
AI・ロボット AI導入、ロボット、自動化 ★★★★★
事業承継・M&A 事業承継、M&A、経営資源引継ぎ ★★★★★
地域産業クラスター 地域企業・自治体連携 ★★★★★
GX・省エネ 省エネ設備、EV、蓄電池、再エネ ★★★★☆
業務改善・賃上げ 生産性向上と賃金引上げ ★★★★☆
人材育成・リスキリング AI、DX、人材育成 ★★★★☆
Go-Tech 研究開発、技術開発 ★★★☆☆
海外展開 輸出、海外市場開拓 ★★★☆☆

中小企業が今から準備すべきこと

2027年度の補助金を有効活用するためには、公募開始後に準備を始めるのではなく、今から次のような内容を整理しておくことが重要です。

  • 今後3~5年間の売上目標
  • 設備投資計画
  • 新商品・新サービスの計画
  • 人手不足となっている業務
  • AI・DXによって効率化できる業務
  • 従業員の賃上げ計画
  • 採用計画
  • 事業承継の予定
  • 金融機関からの融資可能性
  • 自社の強みや競争優位性

補助金は単独で考えるのではなく、

補助金+融資+設備投資+賃上げ+人材育成

を一体で考えることが、今後ますます重要になります。


Buddieate株式会社が注目する2027年度のポイント

当社では、2027年度は特に以下の分野に注目しています。

① 新事業・成長投資

新事業進出やものづくりを活用し、新しい売上の柱を作る取り組み。

② 省力化・AI導入

人手不足を解消しながら、生産性向上と賃上げにつなげる取り組み。

③ 事業承継・M&A

後継者不在への対応だけでなく、企業成長につながるM&Aや事業承継。

④ GX・省エネルギー

エネルギーコスト削減と脱炭素投資を両立する設備導入。

⑤ 地域連携型プロジェクト

自治体や金融機関、複数企業が連携した大型プロジェクト。

今後は、単なる「補助金申請」ではなく、

企業の成長戦略そのものを設計し、その実現手段として補助金を活用すること

が重要になっていくと考えています。


まとめ|2027年度は「成長する企業への投資」がさらに強まる

令和9年度概算要求を見る限り、2027年度の中小企業政策は、

「補助金を広く配る政策」から「成長する企業へ重点的に投資する政策」

へとさらに変化していく可能性があります。

特に、

  • 賃上げ
  • 省力化
  • AI・ロボット
  • 新事業
  • 事業承継
  • GX
  • 地域産業

といったテーマは、今後の中小企業経営において非常に重要になります。

また、経済産業省関連の令和9年度概算要求総額は7兆7,859億円、「強く豊かな日本」投資枠だけでも6兆3,116億円となっており、政府が大規模な成長投資を進める姿勢が示されています。

ただし、現時点ではあくまで概算要求段階です。

今後、年末の予算案や補正予算、公募要領等によって、

  • 補助上限額
  • 補助率
  • 対象経費
  • 申請条件
  • 公募スケジュール

などが変更される可能性があります。

Buddieate株式会社では、今後も国・長野県等の最新情報を確認しながら、2027年度の補助金・助成金情報を随時ご案内してまいります。

2027年度の設備投資、新事業、省力化、AI導入、事業承継等をご検討されている企業様は、早い段階から事業計画を整理しておくことをおすすめします。


お問い合わせ

Buddieate株式会社では、補助金・助成金の制度選定から、事業計画書作成、電子申請、交付申請、実績報告まで一貫したサポートを行っています。

「2027年度に使えそうな補助金を知りたい」
「設備投資を予定しているが、どの補助金が使えるか分からない」
「新事業や省力化投資について相談したい」

といった場合も、お気軽にご相談ください。

Buddieate株式会社
TEL:0268-75-0823
Mail:info@buddieate.jp


※本記事は、令和9年度経済産業省関係概算要求等概要をもとに、2026年9月時点の情報で作成しています。今後、制度内容が変更される可能性があります。最新の公募要領・政府発表をご確認ください。

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